ドクターの財布事情現役医師が語る、お金と働き方

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当直バイト代は平成と令和でどう変わった?種類別の相場と「安くなった」理由を現役医師が解説

「昔の当直バイトは、もっと高かったんですか?」

若い先生からよく聞かれます。結論から言うと、金額の上限はあまり変わっていませんが、安い当直が増えました。 この記事では、私が平成のころに経験したバイトを種類ごとに整理し、令和の今との違いと、その理由を考えます。

結論:上限は同じ、安い求人が増えた

平成のころのバイトの種類と相場(私の経験)

平成のころは、本当にいろいろな種類のバイトがありました。拘束時間の長いものから並べると、だいたい次のとおりです。金額はあくまで私の経験による目安です。

種類 内容 金額の目安
①2週間の遠隔地バイト 当直・外来・病棟、専門学校の講義まで 2週間で60万円前後
②2〜3泊の日当直 外来・病棟・当直をまとめて担当 15〜40万円
③1泊の日当直 日中は外来・病棟、夜は当直や救急外来 10〜25万円
④日直のみ 日中の外来・病棟 5〜20万円
⑤当直のみ 夜間のみ 3〜15万円
⑥手術のお手伝い 1件ごと 1件8万円など

研修医のころは、夜間当直1回4万円から、2泊3日で18万円くらいのバイトをしていました。

①の2週間の遠隔地バイトについては、雪国の病院での体験をShortsでも話しています。

令和の今:当直3万円台の求人も

今の相場を見ていて感じるのは、高いバイトの金額は昔とほとんど変わらない一方で、安い求人が増えたことです。

たとえば、夜間当直17:30〜翌7:30で3万5千円という求人があります。14時間なので、時給に直すと2,000〜3,000円台です。医師の当直としては、かなり安い水準です。

なお、条件のよい当直の選び方は、医師の当直バイトの相場と、楽な当直・地獄の当直の比較で詳しく書いています。

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なぜ安くなったのか(私の考え)

ここからは私見ですが、理由はいくつか考えられます。

  1. 病院の経営が厳しい:多くの病院で、売り上げが苦しいのは想像に難くありません。人件費の中でも、当直代は削りやすい部分です
  2. 診療報酬の改定:医療機関の収入は、国が決める診療報酬に大きく左右されます
  3. 経済全体の停滞:医療も例外ではなく、業界全体として景気がよいとは言えません

高い求人は美容系。でも……

いま高額な求人の多くは、美容系の自由診療です。人気も高く、すぐに埋まります。ただ、私はあまりおすすめしません。効果の根拠が十分とは言えない治療を扱うところもあるからです。

しかも、美容系のバイトでさえ、少しずつ単価が下がってきているように感じます。美容医療も、以前ほど景気がよいわけではないのでしょう。

今でも割がよいもの

一方で、内視鏡などの専門的な手技は、今でも条件がよい傾向です。

手術のバイトも割がよく、たとえば3時間の手術1回で8万円、午前中で終わる、ということもあります。ただし、手術のバイトはほとんどが知り合いからの紹介で、求人サイトにはあまり出てきません。

バイトとの付き合い方:専門性がいちばんの資産

バイトは、すぐにお金が入る手段です。私も多少はやらざるを得ない時期がありました。

ただ、バイトは患者さんを責任をもって診続ける仕事ではありません。そのため、経験として積み上がりにくく、本当の実力はつきにくいと私は感じています。言い方は悪いですが、医療の切り売りに近い面があります。

そもそも医療は、それほど大きく稼げる仕事ではありません。海外でも、米国を除けば、医師の給料が桁違いに高いわけではありません。

だからこそ、若いうちは専門性を極めることに時間を使ったほうが、結局は経済的にもよくなると考えています。たとえば、一流のロボット手術の術者を、年俸3,500万円で迎える病院もあると聞きます。替えのきかない技術には、しっかり値段がつくのです。

それでもバイトを探すなら

本業を優先したうえで、バイトをするなら、条件のよい求人を早く見つけることが大切です。よい求人はすぐ埋まるので、求人サイトに登録して新着の通知を受け取っておきましょう。

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まとめ

この記事を書いた人:Z先生 現役の勤務医。大学病院・市中病院での勤務と、当直バイトの経験をもとに、医師のお金と働き方を発信しています。